お知らせ

お知らせ

当院では心臓リハビリテーションを実施しています。

心臓血管リハビリテーションとは

 心血管疾患を持つ患者様の「身体的」「心理的」「社会的」「職業的」状態を改善し、基礎にある動脈硬化や心不全の病態の進行を抑制または軽減することで、「再発」「再入院」「死亡」を減少させる効果が期待できます。

 患者様の快適で活動的な生活を実現することをめざして、個々の患者の「医学的評価」「運動処方に基づく運動療法」「冠危険因子是正」「患者教育およびカウンセリング」「最適薬物治療」を、多職種チームが協調して実践する、長期にわたる多面的・包括的プログラムです。

Q:どんなことをするの?

A:歩行やエルゴメータを用いた、運動・食事の指導、患者様自身の病気やからだの状態について詳しく理解していただくための健康教室などを行います。運動時間はおよそ1時間です。

Q:どれくらいの頻度で通うの?

A:基本的には、週一回~数回ですが、ご相談に応じます。またご自宅でできる運動についての指導もしておりますので、ご相談ください。

Q:心臓病でも運動して大丈夫なの?

A:検査の結果、専門の医師が安全で効果的な運動内容を決定するので、ご安心ください。

健康寿命はDIY!! 【ドクターより】

 昨今の日曜大工のブームを表す言葉に【DIY】というのがありますが、これは"Do It Yourself (自分でやろう)"の略語です。
 世界ーの超高齢社会である日本に於いて、現在半分以上の方が人生の最後は自分以外の誰かの手を借りないと生活できない状況にあります。この傾向は加齢とともに著明になりますが、心疾患の有無もそれに大きく影響を及ぼします。従来多くの心疾患において治療の中心は「薬物療法」や「侵襲的な治療」(カテーテル治療や外科的手術)」でしたが、それらに加えてここ数年それらと同じように、状況によってはそれら以上に効果が生み出せると証明されてきたのが心臓リハビリテーションです。「リハビリテーション」は以前より運動機能や脳神経機能力が低下した患者さんに向けられた治療でしたが、現状の心肺機能だけでなく「今後衰え行く心肺機能、肉体」への治療としてその有用性を示す報告は多く、今後は腎不全など他臓器疾患へもその範囲は広く広がっていくものと思われます。
 心疾患を有していても心臓リハビリテーションを利用して人の手を借りない将来の生活を目指す、自身の健康寿命をDIYして伸ばしていく、これが当院の心臓リハビリテーションの理念です。

循環器内科部長 星野 寧人